海外生活21年。国際結婚19年。母親15年。西オーストラリア州のパースに8年。リンクフリーです。


by ellie6152
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変わった女弁護士



オーストラリアも、他の国に負けず劣らず訴訟社会。
連れ合いが弁護士で、自身も弁護士事務所で仕事をしているが
本当にひとことで「弁護士」と言っても、色々なタイプがいるものだ。
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わたしがアシスタントをしている女性弁護士は、弁護士歴20年以上のベテラン。
主に移民法と民事訴訟を手がける。
彼女は中国系オージーで、小さい頃に移民としてこの国に入って来た。
中国語は話せなくて、子供と動物をこよなく愛する女性だ。
年齢が近いせいもあるし、彼女の人柄もあって仲良くしているが
社内では、変人と言われている。
なんせ私以外の人とは、ほとんど話をしない。。。。。
さらに、めったに自分の部屋から出てこない。
誰も彼女の部屋に行きたがらない。
部屋は。。。。ファイルが散乱していて、彼女はいつも探し物をしている。
足の踏み場が無いので、デスクに辿り着くまでが障害物競走。

この彼女、実は月~金は弁護士で、土曜日は近所のスーパーの精肉売り場で
肉詰めやハムをスライスし接客もこなす店員でもあり、日曜日はカンタスの機内食を作る工場で働く。
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別にお金が必要なわけではない。
ただ単に、土日に何かをしていないと、抱えてる訴訟のケースのことで頭がいっぱいになり、結局事務所で仕事をする羽目になる。
そうすると、どこからどこまでが1週間の単位か、分からなくなるから。
まったく違うことをすることで、完全に頭を切り替えることができる。

何も考えなくていい仕事は、それだけで頭を休められるそうだ。
物理的にオフィスに行かなくても、結局脳はフル回転で仕事のことを考えてしまう。

「お客さんが自分に期待してない」ってのが心地良いと言うし
「ちょっとくらいハムを厚めに切っても、お客さんは文句も言わない」
「たかが2-3百円の商品を売って、みんなHappyなのがホッする」
職場の人も彼女が弁護士だって知らないので、高度な要求もしない。
そのスーパーで、もう5年以上も働いているそうだ。
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例えが過激だが、東電OL殺人事件の被害者を思い出した。

弁護士の世界は時間が勝負。
毎6分でタクシーのメーターのようにチャージが加算される。
中堅弁護士の彼女のクライアントに請求する金額は、6分で4千円(1時間4万)。
電話に出ると共に、PC画面の時計をクリックされ、自動的に請求。
手紙、ファックス、Eメール全てに適用。
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請求額が高くなればクライアントから文句が出るし、
少なければ少ないで「仕事をしていない」と見なされる。
各弁護士の年間の請求額と回収額が年俸の基準になる。
請求額イコール請求可能な労働時間でもある。
基準に満たないと、あっさり首を切られる世界。

「本当は獣医になりたかった。。。。」
「進路を間違えた」
「弁護士なんて性に合わない」と言う彼女は早期リタイヤを計画中。


それでも幼児虐待ケースや、傲慢な男性配偶者との離婚に悩む弱い女性などのケースになると、感情移入して俄然力が入るのを見てるので
ぜったい彼女は弁護士に向いてると思うんだけどなー。
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by ellie6152 | 2008-09-26 22:58