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海外生活21年。国際結婚19年。母親15年。西オーストラリア州のパースに8年。リンクフリーです。


by ellie6152
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インドネシアの熱泥噴出事故

パースからインドネシアへは、シドニーやメルボルンに行くよりも近い。
飛行機で3時間くらい。
お隣さんということもあり、オーストラリアとインドネシアの関係も密接だ。


先日テレビのドキュメンタリー番組で、インドネシアの東ジャワ州で一年前に起きた人災、天然ガス掘削井戸の熱泥噴出事故の現在の村の姿を映していた。

この事故が原因で11もの村が泥に埋まり、一万人以上の住民が住むところを失った。

さらにこの熱泥の噴出量がどんどん量を増し、現在では事故当時の2.5倍の噴出量になっている。
一日の噴出量が、公式オリンピックプール50杯分に匹敵するのだ。


この噴出する泥が発生するガスには、発がん性物質も含まれる。
押し流されてきた泥が湯気を立て、そこら辺一帯はまるで温泉街。
効能があるわけではなく、毒ガスを含んだ熱泥で、お湯ではない。
泥は100度以上もあり、さながら地獄谷のようだ。

このガス田削掘はインドネシアのラピンド社が手がけていて、オーストラリアのサントス社が18%の株を保有している。
ラピンド社としては、この事故を3日前に起こった地震のせいで井戸が決壊したと主張しているようだが、震源地から遠く震源も浅く時間の経っている地震が引き金となったことは考えられない。

さらに避難している住民への保障を、家の所有証明書を持ってくればお金を払うと言っているが、避難するのに15分の有余しかなく、家の権利証を持ち出せた人は少ない。
すべて泥の中へと埋まってしまった。

ラピンド社の株の50%は、インドネシアのリッチリストに載るほどのファミリーが所有しており、政府の要員にも名を列ねている。
お金と権力が物言うインドネシアだ。
一体どうなるのか・・・・・?


わたしが一番恐怖を感じたのは、学者の人が主張する説だ。

「泥の噴出期間は、過去のデータでは20年。今回の場合はどのくらいかかるか分からない。それよりも怖いのは、泥を全て出し終えた後の地下の空洞が、地上を飲み込み崩れ落ちる可能性がある」

泥は地下5キロメートルから吹き上がってくるが、その下の空洞はどのくらいの広さになるのだろうか?
それが地上を陥没させる規模は、どのくらいの範囲になるのか・・・・・。

考えただけでも恐ろしい。
by ellie6152 | 2007-06-19 12:30 | ニュース